**WOWシグナル(The Wow! Signal)**とは、1977年に観測された、地球外知的生命体(エイリアン)からの通信ではないかと最も強く疑われている謎の電波信号のことです。
発見から45年以上経った現在でも、その正体は完全には解明されておらず、天文学史上最大のミステリーの一つとされています。
主な特徴と、なぜこれほど有名なのかを分かりやすく解説します。
1. 何が起きたのか?
- 発見日: 1977年8月15日
- 場所: アメリカ・オハイオ州立大学の「ビッグイヤー電波望遠鏡」
- 発見者: 天文学者ジェリー・エーマン(Jerry R. Ehman)
- 観測内容: いて座(Sagittarius)の方向から、極めて強力な電波を受信しました。
数日後、データのプリントアウトを確認していたエーマン博士は、その異常な信号強度を示す文字列(6EQUJ5)を見つけ、驚きのあまり赤ペンでその部分を囲み、脇に**「Wow!」**と書き込みました。これが名前の由来です。
2. なぜ「宇宙人」説が有力視されたのか?
単なるノイズではなく「知的生命体の意図的な送信」に見える、いくつかの科学的根拠がありました。
- 周波数が特別だった(1420MHz)
- この信号は、宇宙で最もありふれた元素である水素が自然に発する電波(21cm線)とほぼ同じ周波数でした。
- 多くの天文学者は、もし宇宙人が通信を試みるなら、物理学を知る者なら誰でも注目するこの「普遍的な周波数」を使うだろうと考えていました。
- 信号の強さと形
- 自然界の天体(パルサーやクエーサー)からの電波は広帯域(いろんな周波数が混ざる)ですが、WOWシグナルは**狭帯域(特定の周波数だけに集中)**でした。これは人工的な信号の特徴です。
- 72秒間の継続
- ビッグイヤー望遠鏡は固定されており、地球の自転に合わせて空をスキャンします。望遠鏡がある一点を通過するのにかかる時間はちょうど72秒です。
- 信号がきっかり72秒間続き、その間に強度が山なり(徐々に強くなり、徐々に弱まる)に変化したことは、この信号が地球上の局所的なノイズではなく、宇宙空間の特定の一点から来ていたことを強く示唆しています。
3. その正体は?(主な仮説)
現在も結論は出ていませんが、いくつかの説があります。
| 仮説 | 概要と評価 |
| 地球外知的生命体説 | 最もロマンのある説。信号の特徴は意図的な通信と一致しているが、その後一度も再観測されていないため、科学的な証明ができない。 |
| 彗星説(2016年) | アントニオ・パリ教授が「当時その位置にいた彗星の水素ガス雲が原因ではないか」と発表。話題になったが、後に他の天文学者から「彗星がそれほど強い電波を出すはずがない」と否定された。 |
| 極秘軍事衛星説 | 未公開の軍事衛星からの信号を拾ってしまったという説。しかし、電波の使用禁止帯域(1420MHz周辺)を使っている点や、信号の動き方が人工衛星とは異なる点から否定的。 |
| 地球由来の反射 | 地上の強力な電波が、宇宙のデブリなどに反射して戻ってきた説。 |
結論:未解決のまま
WOWシグナル以降、同じ場所を何度も観測しましたが、二度と同じ信号は検出されませんでした。
「一度きりの現象」であるため検証ができず、科学的には「未確認の異常現象」として扱われています。しかし、SETI(地球外知的生命体探査)の歴史の中で、最も「それらしかった」瞬間であることは間違いありません。
さらに詳しく知りたいことはありますか?
- WOWシグナルの文字列「6EQUJ5」が意味すること(暗号?)について詳しく知りたい
- 「彗星説」がなぜ否定されたのか、もう少し詳しく知りたい
- 逆に、人類が宇宙に向けて送ったメッセージ(アレシボ・メッセージなど)について知りたい


コメント