1. 形式知 vs 暗黙知 (知識経営・認知科学)
マイケル・ポランニーが提唱した概念で、ご質問の意図にかなり近いです。
- 形式知 (Explicit Knowledge)
- 定義: 言語、数式、図表などで客観的に表現・説明できる知識。
- あなたのご定義との対応: 「説明すればある程度わかるもの」
- 暗黙知 (Tacit Knowledge)
- 定義: 言語化できない、経験や勘、身体的な感覚に基づく知識。「知っているが、語ることができない」領域。
- あなたのご定義との対応: 「説明しても(言葉だけでは)わからないもの」
補足: 暗黙知は「自転車の乗り方」や「熟練職人のコツ」などが代表例で、説明を聞いただけでは理解(習得)できないものを指します。
2. 可言説的 vs 不可言説的 (哲学・神秘主義)
ウィトゲンシュタインなどの言語哲学や、宗教哲学で使われる区分です。
- 可言説的 (Effable / Discursive)
- 定義: 言語によって語りうるもの。論理的に説明可能な領域。
- あなたのご定義との対応: 「説明すればある程度わかるもの」
- 不可言説的 (Ineffable)
- 定義: 言語による記述が不可能なもの。神秘体験や、あまりに超越的な真理など、言葉にした瞬間に本質が損なわれるもの。
- あなたのご定義との対応: 「説明してもわからないもの(言葉を超えているもの)」
3. クオリア (心の哲学)
「説明してもわからない」の代表格として頻繁に挙げられる概念です。
- 物理的性質 (Physical Properties)
- 定義: 光の波長や神経細胞の発火など、科学的に説明可能なもの。
- あなたのご定義との対応: 「説明すればわかるもの」
- クオリア (Qualia)
- 定義: 「赤い色を見た時の感じ」「頭が痛い時の感じ」といった、主観的な質感。
- あなたのご定義との対応: 「説明してもわからないもの」
- 例:「生まれつき目の見えない人に、言葉だけで『赤色』の質感を完全に理解させることはできない」という議論(メアリーの部屋)で有名です。
4. 現象 vs 物自体 (カント哲学)
イマヌエル・カントの認識論における究極の区分です。
- 現象 (Phenomena)
- 定義: 人間の認識能力(感覚や知性)を通して現れる世界。私たちが理解・説明できる対象。
- あなたのご定義との対応: 「説明すれば(人間には)わかるもの」
- 物自体 (Noumena / Thing-in-itself)
- 定義: 認識のフィルターを通さない、モノそのもののあり方。人間には決して認識できず、説明も理解もできない領域。
- あなたのご定義との対応: 「説明しても(原理的に)わからないもの」

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